疲れないヘッドセットの選び方・使い方
コロナ禍の影響で、さまざまな業界で急速にリモートワークが拡大しました。
それに伴い、ヘッドセットをつけて仕事をする方も増えてきたのではないでしょうか。
「リモート会議でヘッドセットをつけていると、疲れて集中力が切れる」「できるだけ体に負担の少ないものを選びたいが、選び方が分からない」など、お悩みの方も多いでしょう。
ヘッドセットの疲れを軽減して快適に仕事をするためには、どのようなことに気を付ければよいのでしょうか。
この記事では、疲れないヘッドセットの選び方と使うときの注意点についてご紹介します。
疲れないヘッドセットの選び方
ヘッドセットを使用する際に疲れが出る原因は何でしょうか。また、疲れやすいヘッドセットと疲れにくいヘッドセットの違いは何でしょうか。
疲れにくいヘッドセットを選ぶ際のポイントをご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
形状
ひとまとめにヘッドセットといっても、さまざまな形状のものがあり、それぞれ装着スタイルが異なります。
ここでは、代表的なタイプをご紹介します。
▼オーバーヘッドタイプ
ヘッドホンの形状で、ヘッドバンドの両端のイヤーパッドを耳に当てて使用します。
耳の穴を塞ぐことなく装着できるので、「耳の中に違和感がある感覚が苦手」という方に向いています。
ただ、頭の形や髪型によって装着しにくい場合はストレスを感じてしまいます。頭の締め付けが疲れの原因になる場合もあり、選ぶときは頭部や耳が圧迫されないかどうか注意しましょう。
イヤーパッドのサイズもさまざまで、耳にフィットさせるものをオンイヤータイプ、耳を完全に覆うものをオーバーイヤータイプといいます。
イヤーパッドが大きいほど周囲の音を遮断できるので集中しやすいですが、周りの状況が分かりづらくなるというデメリットがあります。
▼カナルタイプ
耳栓のようなイヤーピースを耳の穴に挿入して使用します。耳の中に入れて使うものをインイヤー(またはインナーイヤー)タイプといいますが、その中でも特に種類が豊富なのが、このカナルタイプです。
「装着が容易でズレにくい」という長所があり、動きながらの作業にも向いています。耳栓をした状態で使用するため遮音性が高く、大切な会話を無駄なく聞き取れます。
一方で、耳に異物を入れて過ごすことになってしまうのが難点です。
ケーブルのついたオーソドックスなイヤホンタイプのほか、ケーブルのない左右分離型のタイプ、首にかけるネックバンドがついているタイプなどがあります。さらに両耳用・片耳用に加え、どちらにも対応しているものなど、多岐にわたって販売されています。
▼耳かけタイプ(片耳タイプ)
イヤーフックを耳に引っ掛けて使うタイプのヘッドセットです。
片耳かつケーブル無しで使用するものが多く、移動時の通話にも向いています。
オーバーヘッドタイプより髪型を気にせず装着できますが、イヤーフックが耳に合ったものを選ばないと疲れや痛みの原因となってしまうので注意しましょう。
片耳タイプを選ぶ場合は、使用する耳に装着できるか確認が必要です。
重さ
長時間ヘッドセットを使用する場合は、やはり軽い方が疲れにくいでしょう。
軽さを求めるのであれば一般的には、カナルタイプ、耳かけタイプ、オーバーヘッドタイプの順におすすめができます。
オーバーヘッドタイプはパッドのサイズや材質によってもかなり重量が変わり、小さいものは100g程度ですが、大きいものは200g以上あります。
オーバーヘッドタイプの場合は、軽量化の工夫がされているものを選ぶと疲れを軽減することができるでしょう。
サイズ調整の可否
ご自身の頭や耳のサイズ・形にしっくりくるヘッドセットを購入することは、疲れないための重要なポイントになります。
一方で、ヘッドセットを試着できない場合も多いでしょう。
オーバーヘッドタイプはバンド部分の長さが頭のサイズに合っているものをつけないと疲れの原因になりますので、サイズ調整ができるかどうかを確認してください。
カナルタイプは、耳に挿入するイヤーピースが複数セットになっているものを選ぶと、ご自身に合ったものを使用できてよいでしょう。
素材
イヤーパッドやイヤーピースなど、耳に触れる部分の素材が肌に合っているかという点も、疲れないヘッドセットを選ぶためには大切です。
衣類や化粧品などで肌トラブルを起こしやすい方は、特に気をつけたほうがいいでしょう。
イヤーパッドの素材はスポンジやビニール、皮などであることが多く、季節によっては通気性も気になるかもしれません。
カナル型のイヤーピースは、シリコン製とフォーム製の二種類に大きく分かれます。
また、素材の違いは肌との相性だけでなく、音の聞こえ方にも影響するため、無意識のレベルで疲れ方に違いが出ることもあります。
疲れないヘッドセットの使い方
ここまでは疲れないヘッドセットの選び方について紹介してきましたが、どれほど入念に選んでも使用方法に問題があれば、根本的な疲れの解決にはなりません。
一見、当たり前のように思えることでも、実践できているか意識してチェックするようにしてみてください。
サイズ調節はしっかり行う
サイズ調整の大切さについては、すでに述べた通りですが、適当に済ませてしまいがちな工程でもあります。
オーバーヘッドタイプのヘッドセットを使用する際は、毎回ヘッドバンドを最適な長さにしてから使用しましょう。
耳や頭への圧力がバランスよく分散されることによって、特定の場所が締め付けられる感じが軽減されます。
またイヤーパッドの位置が悪いために、耳への圧力が偏っている可能性もあるので、圧力が均一になるようにイヤーパッドの位置も調整することを心がけてください。
面倒でも意識してサイズ調整をしていれば、だんだん素早くベストな状態に調整できるようになってきます。
長時間使用は避ける
ヘッドセットを長時間にわたって使い続けることも疲れの原因になります。連続して使用し続けることは避けましょう。
ヘッドセットで音を聞く際は、音源が耳のそばや耳の中にあるため、耳の細胞が自分でも気づかないうちにダメージを受けています。
ひどい場合は、ヘッドホン難聴になって聴力が戻らなくなることもあります。
「できる限りまとめて仕事を終わらせてしまいたい」と思っても、長期的に効率よく仕事をこなすために耳を休める時間を作るようにしましょう。
また出力する音量を最小限に保つことも、耳を守るためには大切です。
どうしてもヘッドセットを使用して疲れるなら
「使い方に注意してヘッドセットを使っているはずなのに、それでも疲れが改善しない」という方もいるかもしれません。
そのような場合は以下の対処も試してみてください。
もっとこまめに休憩をとる
シンプルな方法ですが、実は思っているよりも十分に休憩とれていない方は多いのです。
ヘッドセット使用中の休憩時間を、「気が向いたときに」「何となく」とっていませんか。
そのような使い方をしている方は、休憩が不十分な可能性が高いです。
ヘッドセットで1時間以上続けて音を聞き続けることのないようにしましょう。
以下のように工夫してみてください。 (例) ・休憩時間のアラームをかける ・あらかじめ休憩時間を含めて予定を立てておく ・必ず耳を休める日を作る
忙しいときも、意識的に休憩時間をとることで疲れを軽減することができます。
ヘッドセットを見直す・替える
イヤーパッドやヘッドバンドのサイズは、調整しても合わない場合があります。
一定の期間試してみて、どうしても装着の違和感が払拭できないときは、思い切って別のヘッドセットに買い替えてみましょう。
買い直すことはもったいなく思えるかもしれませんが、ご自身の健康と仕事の効率を考えると、ヘッドセット選びにお金と時間をかける価値は十分にあるでしょう。
ご自身が疲れる要因をよく見定めた上で、次のヘッドセット選びの参考にしてください。
また最小限の音量でヘッドセットを使用するために、以下のことを注意すると、より疲れにくくなります。 ・周囲の雑音をカットしてくれるノイズキャンセリング機能があるヘッドセットを選ぶ ・遮音性の高いヘッドセットを選ぶ(形状別だとカナル型がおすすめ)
以下のようなヘッドセットも参考にしてみてください。 ・SC 130 USB(オーバーヘッド片耳)https://www.jade-corp.jp/sc130usb ・ADAPT 460(カナルタイプ)https://www.jade-corp.jp/adapt460
疲れないヘッドセットで仕事に集中しましょう
今回は、リモートワークなどで疲れないためのヘッドセットの選び方・使い方をご紹介しました。
ヘッドセットを使用している間、身体は敏感にストレスを感じています。
リモートワークの普及により電車通勤などの負担は減りましたが、その反面、リモートならではの新たな負担も発生します。
ヘッドセットの疲れによって集中力を切らしてしまうと、仕事の成果にも大きく影響するかもしれません。
ご自身に合ったヘッドセットを選び、適切に使うことで、日頃から疲れないように気を付けましょう。