コールセンターに適したヘッドセットの条件
なぜコールセンターではヘッドセットを使用するのでしょうか。
また、コールセンターで使用するヘッドセットにあると望ましい仕様や機能はどのようなものがあるのでしょうか。
両手がふさがらないヘッドセットが必須
大半のコールセンターでは、基本的にヘッドセットを使用します。
コールセンターの業務はカスタマーサポートやヘルプデスク、受注センターといったインバウンド(入電)のセンターであっても、テレマーケティングやインサイドセールスといったアウトバウンド(架電)のセンターでも、会話をしながらPCに情報を入力したり、メモを取ったりする必要があります。これを電話の受話器で行うと片手が塞がるので作業効率が落ちます。両手を使える状態を維持し業務効率を上げるためには、ヘッドセットが欠かせません。また、このような作業を一日に何時間にも渡って行う事が多いので、受話器だと疲労が蓄積したり耳が痛くなったりする事が頻発します。
また、詳しくは後述しますが、コールセンターでは前後左右で他のオペレータが会話しているという環境が普通ですが、この時に、他のオペレータの声が自分のお客様に届いてしまうと個人情報を扱うコールセンターでは致命的な問題となります。ヘッドセットではこれを回避する事が出来ます。
あると便利な機能2選
一口にヘッドセットと言っても安価なものから高価なものまで様々ななものが存在しますが、コールセンターでヘッドセットを使用する場合、以下のような機能があると有効です、というか必須でしょう
1.指向性マイク(ノイズキャンセリングマイク)
前述したように、コールセンターでは周りでも同じように作業をしているスタッフが大勢います。
指向性マイクを使えば、周りのオペレーターの声やキーボードを叩く音などが拾われにくくなります。そして自身の声を鮮明に拾い、周辺の雑音が相手に届きにくくなります。
EPOS | SENNHEISER製 コールセンター向け業務用ノイズキャンセル機能搭載のヘッドセット IMPACT SC 230 USB
ノイズキャンセル機能の実装されているヘッドセット能力を以下からご確認下さい。(1:30〜)
登場しているヘッドセットはIMPACT SC 60 USB ML
2.アンプ
外付けのアンプ(音量増強装置)があると、音量調節が手元でできます。
相手の声が小さい時や、逆に大きすぎる時、ミュートしたいときに便利です。また、相手側のノイズを減衰する機能が実装されているものもあります。高価なヘッドセットであれば、初めから様々な調整ができるアンプがセットでついているものもあります。(電話機にモジュラージャックRJ9で接続するタイプのヘッドセット)
ただし、最近はUSBでパソコンに接続して使用するヘッドセットが主流となってきており、それらのタイプはアンプのパワーを必要とせずにボリュームUPやミュートの機能が実現出来ます。
EPOS | SENNHEISER製 ヘッドセットアンプ UI770
両耳と片耳、どちらがいい?
ヘッドセットには両耳タイプと片耳タイプがあります。
一般的には片耳タイプを選ぶケースが多いです。日本の場合は実際にお客様と通話をしながらスーパーバイザーやマネージャーからの指示やガイドを聞く必要がある場合が多いようです。この場合は片耳タイプがベターです。
一方、お客様との会話に集中する必要がある業務の場合は、周りの音が聞こえにくい両耳タイプを選ぶと良いでしょう。最近はアクティブノイズキャンセル機能(周りのノイズを低減する事で相手の声を聞きやすくする機能)搭載のスピーカーがありますので、騒々しいセンターでお客様の声が聞き取りにくい場合には検討してみてもよいのではないでしょうか。
EPOS | SENNHEISER製 アクティブノイズキャンセル機能付ヘッドセット IMPACT SC 660 ANC USB
また、最近のコールセンターシステムには「ウィスパリング(囁き)機能」が実装されているものが多くなってきており、この機能があるとヘッドセットを通して直接スーパーバイザーの指示やガイドを聞く事が出来るので、片耳を空ける必要も無くなってきつつあります。
ヘッドセットは試してから購入、が基本
コールセンターではヘッドセットを長時間装着します。
受話器よりは格段に疲れにくいヘッドセットですが、合わないヘッドセットを長時間使い続けると、頭痛を起こしたり、疲れやすくなったりする事もあります。そのためヘッドセットを選ぶ際は、重量、バンドや耳あての形状、イヤーパッドの素材なども確認した方が良いでしょう。国内で流通しているココールセンター用ヘッドセットは大体購入前にお試しで使用する事が出来る場合が多いので、気になるタイプのものを複数種類借りて試して見ると良いでしょう。